前回はコーヒーの起源について書かせてもらいましたが、今回はコーヒーの未来についてのコラムです。
2050年問題というワードを耳にすることはありますでしょうか?
コーヒー業界では大きな問題として近年議論されています。
2050年問題とは、約25年後には世界規模で地球環境が今よりも悪化することを懸念しているものです。
農作物であるコーヒーは、繊細な植物で環境の変化の影響を受けやすいのです。
地球温暖化の問題は、単に温度の上昇だけではなく、湿度の上昇や降雨量の減少など、さまざまな変化を引き起こします。
こうした気候変動は、コーヒー栽培にも影響を及ぼします。
気温や湿度の上昇により、さび病というコーヒーにとってもっとも深刻な病気が発生しやすくなり、収穫量の減少や、品質低下を招きます。
今後被害が拡大すれば、コーヒー生産から撤退する生産者も出てくるかもしれません。
今年コーヒーの価格高騰が起こっており、背景にあるとされるのがコーヒー大国ブラジルで起きた深刻な干ばつです。
去年も長く続いたラニーニャ現象の影響で、コロンビアでは乾季がない年が続き、コーヒーの生産量は大幅に落ち込みました。
二大産地が立て続けに農作被害を受けている背景は、どちらも地球環境の変化といっても過言ではないと思います。
このままいくと2050年を迎える頃には、アラビカ種の栽培地は50%にまで減少すると言われています。
コーヒーを飲むたび、当たり前に美味しいコーヒーが飲める事を感謝し "これを守るために自分に何ができるか" を少し考えてみる。
そんな小さな一歩が我々の環境未来を変えることに繋がるかもしれません。